【これからの杉並木街道】
杉並木の危機は、人や「かご」の江戸時代の街道を、主役が変わっても幹線道路として使わざるを得なかったことにある。歴史的文化遺産としての「街道」を保存するためには、車の発達に応じた機能的な道路が、別に整備されなければならない。その曙光がようやく見えて来た。
しかし、一方で車は一人一台時代を目指し、新しい機能的な観光地へのアクセスは新しい観光客の入り込みを容易にする。代替性のない貴重な自然環境を護るために、国立公園のマイカー規制が日光国立公園の尾瀬地区を始め全国的に拡がる傾向にある。
日光杉並木地区を抱える今市市は、今後いかに対処すべきか、その基本的姿勢がいま問われている。今市市は昭和六十二年度から五ヶ年間、「誇れるまちづくり委員会」を設けて「世界に誇る杉並木のまちづくり」をテーマに討議を重ねた一杉並木公園の計画化など。
平成元年四月の委員会で、それまで十八年間「市史編纂」の指導の任に当たった故河内八郎教授一茨城大学一が特別講義をされた。...・・いろいろ細かいアドバイスのあった中で、次の言葉が今でも脳裏に残っている。
●外部の人を引き付けようとするよりも、まず地域の住民のために。
●単なるお祭りに流されないで、十年二十年先を考えて、地道な正しい「学習」を・
この本も、この委員会から生まれたものである一、地道な一学習一の為にという気持ちは根底にあったものの、生まれた結果は、「杉並木」と住民とのかかわりのごく荒っぽいスケッチに終わった。なにせ大半の人々は専門家とはいえない市民たちの手作りである、、無駄な重複や意に添わない点も多いことはご勘弁をと一言うほかはない。それでも、最初の第一章「杉並木そぞろ歩き」で直接・杉並木に触って戴いて、それサら後は興味のむくままに、「テーマ」によって第二章をという体裁だけは整えたつもりである。
ともかくも、この本が、「杉並木」をシンボルとする「まちづくり」に、少しでも多くの皆さんに
参加していただくための出発点ともなればと念願するのみである。
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杉並木物語
杉並木枝おろし事件
日光社参 街道に変貌
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